0_本を読むことについて
この一年、本をまともに読まなくなってしまった。
お気に入りの作家の新刊が、文庫本で出たというのに、全く手を付けようとしていない。山月記を舐めるようにチビチビ読むか、宮沢章夫のエッセイをトボトボ読むか。それぐらいの読書量になってしまった。
「 子供が生まれたから」と言い訳をするのは簡単だ。
子供が生まれたから、野球の試合への参加が減った。自転車にも乗らなくなった。楽器の練習をしなくなった。読書をしなくなった。
本当にそうか?
ならば、その手元のスマホ、パズドラの連続ログイン日数を見てみろ。三百三十日だ。一日一時間として、どれだけの時間を費やしたと思っているんだ?絶対に時間がないとは言わせないぞ。空いた時間の少しでも、トレーニングをしたか?楽器に触れたか?そして本を開いたのか?
そんな心の声が聞こえる。ああ。なんて篤実な奴だ。
それでも、ふと時間が空くとスマホを触ってしまう。恐るべし・・・